8/26 第2駐車場が使えなくなります!&RSウイルスについて
- 東範彦
- 8月26日
- 読了時間: 4分
更新日:9月16日

こんにちは!
暑い日がまだまだ続いていますね。
かなりの高温であり、蕁麻疹が出る方が多くなっています。
体調が悪い時や疲れている時に、体温が高くなると蕁麻疹が出やすくなります。
食事や入浴時に体温が上昇して蕁麻疹が出ることが多いです。
外で運動していても出ることがあります。
特に食事の際に出た蕁麻疹は食物アレルギーと間違われやすいです。
「蕁麻疹+嘔吐」や、「蕁麻疹+咳嗽・呼吸苦」など複数の症状があれば食物アレルギーが疑わしいのですが、蕁麻疹のみであれば食物アレルギーは関係ないことが多いです。
どちらか不明であれば、ご相談して下さいね!
さて、来年春に向けての開院準備を日々進めています!
名張・伊賀地方の方に質の良い医療を提供できるよう頑張りますね(^^)
本日から、新病院設置予定の敷地にある建物の解体が始まりました!
それに伴い、
第2駐車場が使えなくなります。
東整形外科の隣に新しい駐車場があるのでこちらを使用して頂くようお願い致します!!
また、解体に伴い騒音などが発生しますがご容赦下さい。

ちなみにですが。。
RSウイルスやステロイドに関して少しだけ説明させて下さい。
RSウイルスは乳幼児に高確率で罹患するウイルス感染です。
2歳頃までにはほとんどのこどもが1回は罹患すると言われています。
一般的なウイルス感染症であれば、赤ちゃんの時には母親の免疫があるので感染しません。
しかし、RSウイルスは母親の免疫が効かないので、赤ちゃんのときから感染します。
早産時や先天性心疾患がある小児だと重症化リスクが高いので予防接種を行います。
ただ、重症化リスクが少ない子供でも重症化することはあります。
生後1か月や2か月の子がRSウイルスに感染して重症化することはまれではありません。
僕も大学病院などでそのような子を何百人も診て治療してきました。
挿管して人工呼吸管理した子を何人も主治医として治療してきました。
RSウイルスの根本的な治療はなく、一旦感染すると呼吸の補助を行います。
呼吸障害の程度によって、挿管して人工呼吸管理を行うか、挿管せずに経鼻陽圧呼吸を行うか、nasal high flow therapyを行うか、酸素投与のみなのか、排痰(痰を出す事)を促す装置を装着するのか症例ごとに判断します。
しかし、RSの呼吸障害にステロイドの投与は一般的には行いません。
ましてや生後1か月の赤ちゃんのRS感染に対してステロイドを使うことはまずありません。
「小児RSウイルス呼吸器診療ガイドライン2021」にも有用性を示すデータは無いと、明記されています。

RSウイルス感染でも、喘息を合併する場合にはステロイドを使用することはあります。
ただこれは喘息の治療でありRSウイルス感染に対する治療ではありません。
生後1か月の赤ちゃんが喘息に罹患していることはありません。
従って、RSウイルス感染症の生後1か月のあかちゃんにステロイドを投与することはありません。
1か月の子でもステロイドを使用することはありますが、それはRS感染以外です。
RSウイルスは主に細気管支という場所に炎症を起こし、気管分泌量が増加します。
痰で気管が詰まり無気肺になったり、細気管支の先まで炎症を起こして肺炎になったりします。
肺炎になれば細菌感染を合併することもあります。
RSウイルス感染による肺炎はありますが、それは誤嚥性肺炎ではありません。
そもそも健常な生後1か月の赤ちゃんが誤嚥して肺炎を起こすことはまずありません。
RSウイルスによって肺炎になれば細菌感染も合併するので抗菌薬を投与する必要があります。
また、生後1か月の赤ちゃんが発熱すれば、どこの病院でも全例で採血を行います。
血液培養検査や髄液検査を行うこともあります。
採血して炎症反応が上がっていれば、細菌感染症の可能緒を考えて抗菌薬を投与します。
生後1か月の児に抗菌薬を使用していれば、休日でも採血して治療効果の判定を行います。
以上、ごく一般的な乳児のRSウイルス感染の治療について記載しました。
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