- 東範彦
5/11 ステロイド外用薬のウソ?ホント?①
こんにちは!
最近は暖かいけど湿気が少なく、過ごしやすいですね(^^)
でも、新型コロナウイルスに翻弄される日々・・。
色々と納得いかない規制が出たりもしますがお互い頑張りましょう☆
今日はステロイドの外用薬の事について書いてみます。
アトピー性皮膚炎を始めとした皮膚の炎症を抑える薬としてはステロイドの外用薬が第一選択です。
適切な部位に、適切な量を、適切な期間塗布すればほとんどの方は症状が改善されます。
特に子供は成人よりも効果的です!
しかし、効果は分かっているけど何となくステロイドの外用が怖い。使いたくない。。
と思われる方も一定数いらっしゃいます。
これからしばらくは、ステロイド外用薬の副作用について書いてみます。
まず、理解して頂きたいのは内服(飲み薬)や注射のステロイドの薬と外用薬(塗り薬)が全然違うということです。
内服や注射のステロイドだと、長期間使用していると免疫が低下したり、骨がもろくなったり、血圧やコレステロールが上昇したり、体がむくんだり精神的に不安定になります。
ただ、外用薬はこれらの症状が出る可能性はほとんどありません!
疑問① ステロイドの外用薬は一度始めると止められなくなるの?
⇒そんなことはありません。
比較的症状が重い時にはたっぷりと塗ることが必要ですが、その期間はせいぜい2週間から1か月です。
それ以降は徐々に減量していきます。
最終的には保湿剤だけでコントロールできるようになることが多いです。
特に発症早期にステロイドを外用してアトピーが改善した子の方が良くなりやすいです。
ただ、重症の方は悪化時に適宜塗る必要があります。
症状や年齢によってはタクロリムス軟膏やデュピクセントを使用します。
疑問② ステロイドの外用薬を使用していると骨がボロボロになるの?
⇒これも間違っています。
内服や注射のステロイドを長期間使用すると骨の密度が薄くなりますが、外用薬を続けていても骨の密度が薄くなることはありません。
一般的に、一番強いステロイドの薬10g(2本)が、ステロイドの内服1錠分と考えられています。
腎臓病などで長期的に内服するステロイドの量はもっと多いのですが、数か月は使用しないとこういう副作用は出てきません。
それに加え、ステロイドの外用薬で一番強い外用薬(1群)を使用することはほとんどないので安心して下さい。
来週以降もこの話題を書いていきますね!!
